ギャンブル依存以外で、すってんてんになった経験のあるひとは、ほとんどいないでしょう。
ホントにおかねがまったくなくなったとき、どういう反応を起こすか、約30年前を思い返してみました。
すってんてんになると
20歳前後の大学生だった頃、パチンコ屋で最後の100円までなくなるのが毎月恒例だったです。
そして、
- まず寝る
- 服のポケットを探る
- テレビを見る
- 実家に帰る
こんな感じだったと思います。
まず寝る
おかねがまったくないのだから、すぐ誰かに貸してもらおうとジタバタする、と思うかもしれませんが、
そんなことはまずなく、タバコを吸って寝ます。
初動を起こすおかねまでなくなると、なにもできないので、しぜんと現実から逃避します。
阿佐田哲也さんも書いているように、どうにもできなくなると、寝るしかないのです。
服のポケットを探る
人間というものは、ずっと寝てはいられません。
起きてしまえば、さすがにどうにかしなければ、と考えはじめますが、
できることはなかなかありません。
とりあえず、夏物冬物ぜんぶのポケットをさぐってました。
たまに千円がみつかったりすると、大騒ぎですが、
まあ、なんにも出てこないのが日常だったです。
テレビを見る
まあ、やることがないので、テレビを見ます。
ギャンブルばかりしてて、ふだんテレビを見ないので、それなりに新鮮です。
それに、飽きてきたとしてもやることがないので、テレビを見ます。
学生なのだから大学に行くといいのですが、ほとんど行ったことがない場所へ、おかね持たずに行くなんてできません。
まあ、やることがないので、テレビを見ます。
実家に帰る
地元の大学に通う甘ちゃん学生でした。
お腹はへるし、タバコはなくなるし、
結局、親に迎えにきてもらって、しばらく実家ですごしてました。
まあ、ご飯があってもやることはないので、テレビを見ます。
この頃だけで、一生分のテレビを見た気がします。
そして、また仕送り や バイト代が入ると、
ギャンブルに戻っていく日々だったです。
ギャンブルをやっていた一部のひとにしかわからない、そしてなんの役にも立たない、オチもない、
そして、なんとも情けない、恥ずかしい、でもなつかしい、ギャンブル依存学生時代の想い出はなしを終わります。