ギャンブル依存経験談

競馬の前に行ってた場末の喫茶店

学生時代からずっと競馬、社会人になって30代の前半は、地元の場外馬券場へ毎週通ってました。

それから何回か転勤と転職をして、40代半ばからまた地元へ戻っています。

場末の喫茶店

社会人になっても、土日は仕事がなければ競馬でした。

午前中はコンビニで買ったスポーツ新聞をみながら、アパートの部屋でひたすら検討し、

昼すぎから自転車に乗って、場外馬券売り場近くにある場末の喫茶店へ行ってました。

もう映らないであろうゲーム機のテーブルもある、古ぼけた田舎の喫茶店。

おそらく夫婦であろう、おじさん と おばさん ふたりでやってる喫茶店。

いつものうどんおにぎりセット、負けた後もお腹が空きにくいようにしっかり食べてました。

だれと会話することもなく、ラックにある他社のスポーツ新聞を読みたおし、今一度予想、

そこから出陣するのが、お決まりだったです。

10年ぶりに

いまはもう競馬もギャンブルもせず、40代半ばを過ぎそれなりに働いています。

いつだったか寒い冬の週末、ウィンズ近くのホテルで勤務先の研修がありました。

通りは、ウィンズに向かうひとたちでいっぱい、

なつかしさにつられあの場末の喫茶店が気になって、お昼にふらりと行ってみました。

外観はボロボロのまま営業中、そして中に入ってみると、イスとテーブルは新しく、

そして、席についてメニュー表を見ると、うどんおにぎりセットがありません。

水をもってきたおばさんが、一瞬 “あら?!” という顔をしたので、

  • “うどんセットないんですか?”

と聞くと、

  • “もうやってないんです、焼きうどんはありますよ”

なんとなく注文したハンバーグ定食を食べながら、

  • ネクタイをしている自分
  • 競馬をしていない自分
  • うどんおにぎりセットがなくなってる場末の喫茶店

10年という月日を感じずにはいられません。

いろいろあったような、あっという間のような、不思議な感慨にふけるばかり、

あの頃にもう戻ることもないし戻りたくもないし、いま振り返ってもうまく整理できない、情けなく、はずかしい、でもやっぱりなつかしい、

なんの役にも立たない、ギャンブル依存だったころの想い出はなしを終わります。

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