マネジメント、マーケティングといったカタカナ言葉では、使うひとや受けとるひとによって意味が異なりやすいです。
そのなかで、“リスク” という混乱しやすいカタカナ言葉は、確率 だけでなく、投資家のように 期待値 の視点も持ちましょう。
投資をしないひと

投資をしないひとは、危険性 や うまくいかない可能性 に対して、“リスク” と表現することが多いです。

たとえば、
- 自動車を運転すると、交通事故になるリスクがある

この場合は、だれも気にせずに運転可能でほとんど無視できる確率、

- 雪道高速道路を真夜中に運転すると、事故死するリスクがある

そして、怖くて運転できなくなるような結構高い確率、

投資をしないひとは、“リスク” という言葉をうまくいかない 確率 で表現するため、
- リスクがあるので関わらない

という選択をしがちです。
投資をするひと

一方、投資をするひとは、“リスク” という言葉を 確率 ではなく 期待値 で考えます。

どんなときも見返りまでイメージするので、たとえば危険運転なら、

- 雪道高速道を真夜中に運転すると、あたたかいスープがもらえる
もちろんこんなリターンでは、だれも運転しませんが、

- 雪道高速道を真夜中に運転すると、家族みんなが安全に裕福に一生暮らせる
だったなら、気をつけてやってみようか、ともなってくるでしょう。

うまくいかない可能性だけでなく、うまくいく可能性もセットにし、リターンまで考えるのが期待値です。

もし、
- うまくいく可能性が10%、うまくいったら10万円はいる
- うまくいかない可能性90%、うまくいかなかったら1万円なくなる

こんなゲームがあったなら、
- 10万円 x 0.1 + (-1) x 0.9 = + 0.1万円

うまくいかない可能性のほうが高くても、期待値で考えればプラスです。

リスクをとるからリターンがある、という意味のリスク、
- 変動性、不確実性
- リスク対応

正しいリスクをしっかりとっていきたいです。
変動性、不確実性

先ほどのゲームでははっきり数字で表現されていましたが、
- うまくいく可能性 と リターン
- うまくいかない可能性 と ロス

これらの可能性や対価が変動したり、はっきりしなかったりの場合、期待値はどう評価されるでしょうか。

どう考えても、
- 大まかに推測されるトータルリターンよりも、ずっと大きなリターン

でなければ、ほとんどのひとはゲームへ挑戦しないはずです。

逆にいうと、企業業績など極めて予測困難な株式投資など、どうなるかはっきりしないことへ挑戦するほど、大きなリターン(プレミアム)が入ってくるでしょう。

このように変動性や不確実性に対するリスクプレミアムを積み上げていく過程も、リスクをとるからリターンがある、という表現をされます。
リスク対応

リターンを得るはなしだけでなく、リスク管理でも期待値を考えていきたいです。

投資をしないひとは、
- 何もしなければ、うまくいかない確率も無くなる
と考えがちですが、

投資をするひとは、
- 世の中すべてのことにうまくいくうまくいかないの確率があり
- 何もしないほど、うまくいかない期待値は悪化する

と考え、何もしない方法を避けます。

自分にかかわる確率を一ヶ所に集めずに、分散によってうまくいかない期待値を下げる、よう努めるのです。

つまり、リスクは避けるのではなく、リスクを分散させてコントロールする必要性に気づくでしょう。

リスクを確率でなくリターンを含めた期待値で表現し、保険や逃避ではなく、不確実性に対して分散で対応する投資家思考を意識していきたいですね。
まとめると

リスクという言葉を確率ではなく期待値でとらえ、変動性や不確実性も意識していきましょう。
- リスクをとるからリターンがある
- リスクを分散する
という、リスクに対する攻めと守りのイメージがわいてくるはずです。
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【元ギャンブル依存ドクターの経歴】
ギャンブル依存は投資に向いている

ギャンブル依存のひとは、ずっとギャンブルしてきました。

パチンコのフィーバー機を、単位あたり回転数・確率・出玉数の期待値で追いかける日々だったです。

“奪い合い” で “だれの役にも立たない” ギャンブルをつづけたために、
いつもおかねに困るようになりました。

これからは、主戦場を “ひとによろこんでもらう” 株式投資に換えるだけでいいんです。

世界中の企業へ分散すれば、リスクプレミアムは必然的にプラスとなり、

期待値をカンタンに意識するだけで、しぜんとおかねは増えていきます。

確率だけでなく期待値をしっかり意識できる、ギャンブル依存でよかった。
これからゆたかになりましょう。